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12.15.2006

「国境を越えた友情がもたらしたもの」


活躍するPG卒業生

今泉典子さん
Teligence総務課インターン

ステイタス:学生
PG在学期間:2006年2月末?9月
履修プログラム:ESL(Upper Intermediate/Advance)、TESL for YL 、TOEIC

TESLのクラスでメキシコ人のシルビアとラティと仲良くなった典子さんは、「ぜひ遊びに来て」という彼らの言葉に甘え、この夏、ひとりメキシコ・モントレーを訪ねた。
アメリカ寄りに位置するモントレーは、大きな都市だった。砂漠にサボテンが点在するイメージを描いていた典子さんは、友人の国について何も知らない自分にショックを受けた。滞在先は、総合病院で歯科医として働く母と二人暮らしのシルビアの自宅。シルビアは現在、小学校の英語教師だ。遠くに住むラティも典子さんの滞在に合わせて駆けつけ、毎日観光に連れて行ってくれた。

「メキシコ人はオープンで温かく、フレンドリー」。どこの家も玄関先にソファがあり、誰にでも解放していた。シルビアの婚約者の家に招かれたときも、「ここはもうあなたの家だから、いつ来てもいいのよ」と迎えられた。英語はほとんど通じない上、アジア人も珍しい。「どこへ行っても注目の的。写真を撮られたり、クラブではVIP待遇で並ばずに入れてもらえたり。芸能人みたいだった」という珍妙な体験もした。食は、とうもろこし料理のオンパレード。また、スパイスを効かせたものが多く、ビールも塩とライムと胡椒を効かせて飲む。果物にもチリペッパーをかける。驚きの連続だった。

シルビアの母は、本当の娘のように接してくれた。典子さんが足に炎症を起こしたときも、すぐに自分の勤め先の病院へ連れて行き、治療費まで負担してくれた。最後の夜にはプレゼントを用意してくれていた。それだけに、別れは辛かった。しかし、嬉しい展開もある。来年挙式するシルビアが、新婚旅行で日本を訪れるというのだ。シルビアの婚約者は黒澤明の大ファンで、これから二人は日本語を習いに行く予定だ。「日本でお返しができる」と、典子さんも今から胸をふくらます。

 旅を終えた典子さんは、思うように伸びない英語の対策として、日本人の少ないトロントへ行くことを決めた。しかしそれを知ったカナダ人のルームメートが、「トロントは典子を変えない。典子が変わらなければ。カナダ人との交流なら、ここでもできる」と、厳しい意見を言った。そして「典子がその気なら協力する」と、翌日、勤め先の上司にインターンシップの話をつけてきてくれた。典子さんは「彼女の気持ちが嬉しくて」トロント行きを止めた。

会社は、500人の社員が働く大きなIT関連企業だった。「わからなかったら何度でも聞いて。ちゃんとサポートするから」と、上司は温かく迎えてくれた。典子さんの担当は総務。ビルの3階から9階までを書類や郵便物を片手に1日中動き回る。今ではチームミーティングのチェアマンに抜擢されるほど、職場に馴染んだ。昼休みのヨガや、就業後のキックボクシングなど、会社のアクティビティにも積極的に参加し、充実した毎日である。
「本当に感謝している」。国境を越えた数々の友情に支えられ、今日も典子さんは新しい世界を開いてゆく。

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