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11.03.2006

海外でこそ芸は身を助ける!」


活躍するパシフィックゲートウェイ卒業生

田中伸昌さん ESL学生/UBC剣道部コーチ

ステイタス:学生
Pacific Gateway在学期間:2006年2月?8月
履修プログラム:ESL(入学時Elementary、卒業時Intermediate)
座右の銘: 不動心



「何か1つ、自分にとって自信のあるものがあれば、どこへ行ってもやっていける」。
UBC(ブリティッシュコロンビア大学)の剣道部でセカンドコーチとして活躍する田中さんは、そう実感する。
何を習っても続かなかった幼い頃のある日、アニメ『武蔵の剣』を見て、初めて自分から「剣道をやりたい」と言い出した。以来、剣道の虜となり、6年生の時には全国大会で優勝、中学高校の剣道部では主将を務め、大学も剣道による推薦入学。「剣道バカ」を自認する田中さんの初めての挫折が就職活動だった。「最後は父のコネで」と安易に考えていたが、世間はさほど甘くはなく、就職先は決まらない。そんな田中さんに、37歳でバンクーバーに留学した父が「カナダでいろんなものを吸収して来い」と助言した。

それから1年、留学資金を貯めるため、1日12時間、週に6日、死に物狂いで働いた。無事に資金も貯まってカナダへ留学できたものの、当初の英語レベルはひどく、「I・My・Me」を「I・My・Mind」だと信じ、先生が「full sentence」と言うのを「four sentence」と思い込んでいた。しかし、UBCの剣道部があることを知り、渡加後2日目には練習に参加。それをきっかけにUBCの仲間と仲良くなった。まさに芸に身を助けられた剣道の輪は広がり、SFU(サイモンフレーザー大学)や近郊のサーレー、バーナビーにも教えに行くようになった。友人も大勢でき、飲みに行ったり、釣りに行ったり、BBQをしたりと、忙しい毎日だ。苦手だった勉強への意欲も沸いた。「剣道の仲間やホストファミリーと話すという目的があるから楽しい。人生で1番勉強した」。

ホームステイ先は、多い時には8人もの生徒が住む下宿のようなところ。夕食時には全員で食卓を囲む。当初は話題がわからなくて愛想笑いをしていたが、今では夕食でのみんなとの会話が楽しみだ。ホストペアレンツとは一緒に遊んだり旅行に行ったりと、本当の家族のようで、来年の別れが今から辛い。「自分は恵まれている。すべてに感謝。カナダに来て本当に良かった」。それでも最初の数ヶ月は言葉も通じず、ひどいホームシックに陥った。大好きだった祖母が亡くなり、辛い思いをした。そんな時にも父は「帰って来るな」と強く言った。留学を通し、父の偉大さや強さを知ったと同時に、幼児のように言葉が喋れず、ゼロから出発したことは、自分や人生を見つめる貴重な時間となった。そしてただ好きで続けていた剣道が、自分の力となることを知った。
自信がついたら運も開け、帰国後の就職も決まった。希望していたイベントプランナーの職だ。11月には、UBCチームとしてシアトルの剣道大会に出場する。「絶対に優勝する!ダメだったら坊主にする(笑)」と、剣道に生きた男の意地を見せる。

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